緑は二次色で、赤の補色です。

緑は寒色の1つです。

主として自然界の植生を表現するのに使われます。今日では「緑」は「エコロジー」と同義に使われています。物理的な色の定義方法である加法混色において、

緑は赤、青と共に3原色の1つです。光をプリズムで分光させると、緑はスペクトルの4番目に現れます。

減法混色によれば、絵画では緑は青と黄を混ぜて作られます。その配合割合によってライトグリーン、エメラルドグリーン、ダークグリーン等になります。色彩にはカーキ、ヒスイ（淡緑）、アニス、シーグリーン（海緑）、グローカス（淡い青緑）、エメラルド（鮮緑）などがあります。

緑はしばしば否定的な意味合いを持つ色とされてきました。13世紀以降は悪魔を象徴する色として頻繁に使われ、演劇の舞台では使われていませんでした。これはモリエールが舞台の上で死去したとき緑色の衣装を着ていたとされるからです。

緑は古代にクジャク石から初めて確保されました。製造費用が高く、不安定な性質で、取扱いも困難な色であったため、芸術家らはこの色を長い間控えめに使ってきました。この扱いにくい色を巧みに操るのに最初に成功したのが、印象派の画家たちでした。

この色の歴史で傑出した画家の1人がイギリスの芸術家、ウィリアム・フッカーです。彼はフッカー・グリーンという色を開発しました。これはプルシアン・ブルー（紺青）とガンボージ・イエロー（雌黄）を混ぜた色です。不運にも、この色の製法に関する資料は残っておらず、今も多くの人が再現を試みています。